大胆戦略打ち出すNTT 社長の真の狙いは

 電話会社からの脱却を目指すNTTグループの経営戦略を徹底分析した一冊。民営化から30年がたち業界構図が激変するなか、NTTが下した決断は過去と決別し「名脇役になること」。その仮説を、専門記者が足で稼いだエピソードを交えて証明していく。

 2020年東京五輪のゴールドパートナー契約を結んだり、東西の光回線とドコモの携帯回線のセット割引を始めたり、同社は立て続けに大胆な戦略を打ち出す。ニュースで報じられるこうした点と点がつながり、やがて線に──。

 読み進めていくうちに、持ち株会社の鵜浦博夫社長が持つ真の狙いが次第に浮かび上がる。


NTT30年目の決断
脱「電話会社」への挑戦

榊原 康 著
日経BP社 発行
1944円(税込)