「初音ミク」はどう誕生?歌声合成ソフト開発秘話

 バーチャル歌手「初音ミク」の歌声合成エンジンとして知られる「ボーカロイド」について、開発元であるヤマハの技術者自らが解説。音楽や発声の専門知識がない人にも、一つのアプリケーション開発物語として興味深く読める。

 2001年に初期版を社内で披露したときは、完成度が低く、事前に決め打ちした楽曲のサビの一フレーズしか歌えなかったという。そこから楽曲編集のユーザーインタフェースを設計したり、長い楽曲でも自然に歌えるように改良を重ねたりした様子を記している。現行版は「まだ2合目か3合目」として、開発者は表現力のさらなる向上に意欲を示している。


ボーカロイド技術論
剣持 秀紀/藤本 健 著
ヤマハ 監修
ヤマハミュージックメディア発行
3024円(税込)