世界のGDPの3分の1を占める欧州は、ユーロ導入やシェンゲン協定によりヒト・モノ・カネの移動が活発になり、一つの経済圏となっている。しかしモバイル市場は国ごとに異なる通信事業者が存在しているのが現実だ。

 基本的な通信方式や周波数は似通っており、キャリアもVodafoneやT-Mobile、Orangeといったブランドが各国でサービスを展開するなど、欧州内で共通する点も少なくない。MVNO(仮想移動体通信事業者)も日本以上にバリエーションに富んでおり、市場に浸透している。

 2014年、筆者は12月上旬の2週間を含め、延べで50日にわたって欧州に滞在した。この経験をもとに、欧州で見た最新モバイル事情をレポートする(写真1)。

写真1●ミラノの観光名所のひとつ、ドゥオーモ。市内ではVodafoneによる高速なLTEが利用できた
写真1●ミラノの観光名所のひとつ、ドゥオーモ。市内ではVodafoneによる高速なLTEが利用できた
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日本未発売のサムスン最新「GALAXY ALPHA」の魅力

 サムスンのGALAXYシリーズとして、日本でも「GALAXY Note Edge」が2014年冬モデルとして発売された。これに対して、海外で2014年後半に人気を集めたのが「GALAXY ALPHA」だ(写真2)。

写真2●2014年後半に海外で人気の「GALAXY ALPHA」。日本では未発売
写真2●2014年後半に海外で人気の「GALAXY ALPHA」。日本では未発売
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 サムスンのフラグシップとして知られるGALAXY Sシリーズとは異なる位置付けだが、デザインや価格はトップクラス。GALAXY S5の発表から半年が経ち、やや色あせてきた頃にタイミングよく投入された印象だ。