米マイクロソフトは2015年5月13日、Windows Phoneの後継OSの正式名称を「Windows 10 Mobile」と発表した。Windows 10 Mobileには、新Webブラウザー「Microsoft Edge」のほか、外部ディスプレイ接続時にインタフェースをPC風に切り替える「Continuum」という機能などが追加される。これまでに判明したWindows 10 Mobileの特徴をまとめた。

 米マイクロソフトは、PC(パソコン)やモバイル端末、ゲーム機、IoT(Internet of Things)デバイスなどのマルチプラットフォームに対応する次期OSを「Windows 10」という統一ブランドで開発中だ。同社は2015年5月13日、ブログでWindows 10のエディション一覧を発表した。スマートフォン向けのWindows 10は「Windows 10 Mobile」、その企業向けエディションは「Windows 10 Mobile Enterprise」という名称になるという。

 Windows 10 Mobileの対応アーキテクチャは、ARMとIA-32の2種類。Windows Phone 8.1端末は基本的にすべてWindows 10 Mobileに対応する。Windows Phone 8.1端末のユーザーは、Windows 10 Mobileのリリース後1年間無償アップデートできるという。PC向けのWindows 10は2015年夏にリリースされる予定だが、Windows 10 Mobileのリリースはそれより遅れる見込みである。

 国内ではWindows Phone 8.1端末は5月時点で未発売だが、「freetel」ブランドを展開するプラスワン・マーケティングが夏までにWindows Phone 8.1スマートフォンを発売する予定。

UIはWindows Phone 8.1を継承

 マイクロソフトはWindows 10 Mobileのプレビュー版を開発者向けに配布している。2015年4月30日に配布開始した「Windows 10 Mobile Insider Preview」(OSバージョン10.0.12562.84)のスタート画面(図1の左)から分かるように、基本的なUIは従来のWindows Phone 8.1とほぼ同じ。違いとしては、Windows Phone 8.1 Update2で項目をカテゴリー分けした設定画面をさらに階層化した(図1の中)、スワイプナビゲーションの代わりにハンバーガーメニューを採用した---などがあるが、全体的な使い勝手はほとんど変わらない。

「Windows 10 Mobile Insider Preview」の画面と新Webブラウザー「Microsoft Edge」のリーディングリスト
「Windows 10 Mobile Insider Preview」の画面と新Webブラウザー「Microsoft Edge」のリーディングリスト
「Windows 10 Mobile Insider Preview」の画面と新Webブラウザー「Microsoft Edge」のリーディングリスト
「Windows 10 Mobile Insider Preview」の画面と新Webブラウザー「Microsoft Edge」のリーディングリスト
左がWindows 10 Mobile Insider Previewのスタート画面、中が設定画面である。右はリーディングリストの画面で、同OSに付属する「Project Spartan」のもの。

 稼働可能なアプリの種類もWindows Phone 8.1と同じである。Modern UIアプリとも呼ばれる「ユニバーサルアプリ」と、Windows Phone 7向けのアプリの2種類。いずれもマイクロソフトが運営するアプリストアからだけインストールできる。