Hitach Incident Response Team

 3月6日までに明らかになった脆弱性情報のうち、気になるものを紹介します。それぞれ、ベンダーが提供する情報などを参考に対処してください。

OpenSSL 1.0.2g、1.0.1sリリース(2016/03/01)

 OpenSSL 1.0.2g、1.0.1sでは、情報漏洩、サービス拒否攻撃を許してしまう計8件の脆弱性を解決しています。

 脆弱性CVE-2016-0800は、SSL v2と輸出グレード暗号をサポートしている場合に、ダウングレード攻撃によってTLS通信の暗号文の解読を許してしまう問題で、別名DROWN(Decrypting RSA using Obsolete and Weakened eNcryption)問題と呼ばれています。

 このほか、メモリー管理に起因して情報漏洩を許してしまう脆弱性(CVE-2016-0798、CVE-2016-0799)、秘密情報の取得を試みるIntelプロセッサーへのサイドチャネル攻撃、別名CacheBleed問題(CVE-2016-0702)、SSLv2に関連して情報漏洩を許してしまう脆弱性(CVE-2016-0703、CVE-2016-0704)を解決しています。また、サービス拒否攻撃を許してしまう脆弱性は、メモリーの2重解放(CVE-2016-0705)、NULLポインター参照(CVE-2016-0797)によるものです。

米シスコ製品

■Nexus 3000、3500シリーズ(2016/03/02)

 ネットワークスイッチNexus 3000、3500シリーズに搭載されているNX-OSには、管理者権限で装置にログインを許してしまう脆弱性(CVE-2016-1329)が存在します。この脆弱性は、デフォルトアカウントと固定パスワードに関する問題で、telnetサービスなどへの不正アクセスに悪用される可能性があります。