「データ分析・活用が上手くいかない原因を探っていくと、分析手法そのものではなく、分析前のアプローチに誤りがあることが多い」。こう語るのは、ベストセラー「統計学が最強の学問である」(ダイヤモンド社)の著者で統計家の西内啓氏です。

 目的や仮説が曖昧な状態でデータを分析しても、そのほとんどは役に立たなかったり、または「自明」(分析する前から分かっていたデータ)なことしか出てこないものです。当然のことながら「力技で分析すれば何か出てくるかもしれない」といったアプローチでは良い結果を生み出せません。

 そこで今回の週末スペシャルでは、「データ分析“目利き力”養成講座」の講師を務める西内氏が、データ分析・活用で直面しがちな課題をQ&A形式で解説します。

相談

 Excelでどこまでデータ分析・活用できますか。教育サービスを手掛けている私の部署では、高額な分析ソフトを導入する体力(投資力)はありません。ただ、データだけは豊富です。300種類を超える研修サービスの受講データなどがあります。現在、価格施策を検討しており、どこが利益を最大化できるのかなどを分析できればと思っています。