2017年9月22日、Apple Watchの最新モデル「Apple Watch Series 3(以下Series 3)」が発売された。今回の目玉は、LTE通信機能が搭載されたセルラーモデル。LTE通信機能によって、Apple Watch単体でできることが増えたのだ。
筆者は、初代Apple Watchを使い続けていた。主な目的は活動量計として脈拍や運動量などの記録を取るため。電話の着信やアプリの通知を確認することはあったが、Apple Watchで詳細の内容まで確認することはほとんどないため、文字盤で操作することが少ない。そのため初代Apple Watchでもとくに不満を感じることがなかった。
そんな筆者がSeries 3を自腹で購入した決め手は、iPhoneの通信事業者がソフトバンクだったことが大きい。
実は、セルラーモデルのLTE通信は格安SIMに対応していない。LTE通信を使うには、ソフトバンク、au、ドコモのいずれかの通信事業者と契約する必要があるのだ。
そのため「格安SIMだからSeries 3のLTE通信を使えない」と嘆く知人も少なくない。しかし筆者の場合、セルラーモデルを購入しiPhoneのオプションを申し込むだけでLTE通信を利用できる。せっかくセルラーモデルを使える環境にあるのだから試しに使ってみたいと考えた。
Series 3を使ってみて分かったのは、Series 3単体で使える幅が広がったことで、iPhoneを持ち歩かなければいけないということがなくなり、気持ちに余裕ができたことだ。実際に使い始めて2週間。セルラーモデルを使うことによって起きた生活の変化を中心に、レビューしていきたい。
LTE通信の申し込みは自宅で完了
購入したのは初代と同様42mmのケース。GPS + セルラーモデルの「スペースグレイアルミニウムケースとダークオリーブスポーツループ(4万8800円)」を選んだ。
初代Apple Watchと比較すると、Series 3の外観はほぼ同じ。厚みと重量がわずかに増えているはずだが、見た目では分からない。はじめて腕にはめたとき、わずかな違和感を覚えたが、それもすぐに慣れてしまった。初代のスポーツバンドに比べ、やわらかい素材のスポーツループは予想以上につけ心地がいい。
ペアリング済みのiPhoneで「自動切替」をオンにしておくと、腕にはめたApple Watchを認識して接続される。筆者は帰宅後や睡眠時に初代Apple Watchに付け替えたり、外出時に気分で変えたりしている。これで、24時間の活動量を計測できるようになった。
LTE通信の契約については、iPhoneのWatchアプリの「モバイル通信」の設定から行うため、通信事業者の店舗まで行く必要はない。電話番号はiPhoneと同じものを利用できる。