KDDI傘下のUQコミュニケーションズ(東京都港区)は2017年10月23日、新機種・新サービスの記者向け体験会を実施した。そこで発表されたスマートフォンの新機種は国内メーカーの低価格モデルのみ。一見すると地味ではある。だが、この発表が大手携帯電話事業者(キャリア)の端末戦略の今をよく表している。NTTドコモやソフトバンクなど、他の大手キャリアも国内メーカーを起用した安心かつ低価格スマホの提供に注力し始めている。各社に共通する狙いは50代以上の開拓だ。

UQ mobileの新機種は国内メーカー2機種

 UQコミュニケーションズの発表会で注目を集めたのは、やはりモバイル通信サービス「UQ mobile」向けに提供される2つのスマートフォン新機種である。1つはシャープ製の「AQUOS sense」。安価なモデルながらフルHDのIGZO液晶ディスプレイを搭載するなど、コストパフォーマンスの高さと使い勝手の良さを両立している点が特徴だ。すでにNTTドコモやKDDI(au)からの発売も決定している。

UQ mobileの新機種の1つ「AQUOS sense」。すでにNTTドコモやauからの発売が発表されているモデルだ。写真は10月23日のUQコミュニケーションズ・新商品タッチ&トライ会より
UQ mobileの新機種の1つ「AQUOS sense」。すでにNTTドコモやauからの発売が発表されているモデルだ。写真は10月23日のUQコミュニケーションズ・新商品タッチ&トライ会より
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 そしてもう1機種は、富士通コネクテッドテクノロジーズ(神奈川県川崎市)の「arrows M04 PREMIUM」だ。こちらは、同社がMVNO(仮想移動体通信事業者)などに向けて提供しているSIMフリースマホ「arrows M04」の上位機種である。

 変更点はarrows M04と比べてメモリーを2GBから3GBへ、ストレージを16GBから32GBへと増強していることが挙げられる。さらにUQ mobileオリジナルのカラーとしてレッドが追加された。

「arrows M04 PREMIUM」は、ハンドソープで洗えるスマホ「arrows M04」のスペックを一部向上させたモデル。UQ mobileオリジナルカラーとしてレッドが追加された。写真は10月23日のUQコミュニケーションズ・新商品タッチ&トライ会より
「arrows M04 PREMIUM」は、ハンドソープで洗えるスマホ「arrows M04」のスペックを一部向上させたモデル。UQ mobileオリジナルカラーとしてレッドが追加された。写真は10月23日のUQコミュニケーションズ・新商品タッチ&トライ会より
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 これらの端末はいずれも発表済みのモデルで、多少の違いがある程度で驚きはない。しかも昨年の同時期には12機種もそろえていたことを鑑みると、大幅にトーンダウンしたようにも見える。