マネジャー論で有名な世界的な経営学者、ヘンリー・ミンツバーグ氏は最近の著作『エッセンシャル版 ミンツバーグ マネジャー論』(日経BP社)の中で、その役割について「組織でマネジャーが引き受けるのは、やっかいな仕事ばかり。解決の糸口の見えない問題や、手の焼ける取引先への対応などがマネジャーに回ってくる」としています。また実態として「いつも時間に追われ、たびたび仕事を中断されている」「自分が主導してなにかを始めるよりも、問題への対応を強いられることのほうが多い」とも実像を記述しています。

 実際、組織を率いるマネジャーに解決を迫る課題は、ちょっとやそっとの解決術では答えが出ない難問が多いでしょう。「人員を減らしつつ、生産や販売を伸ばさなければ事業が存続できない」というような困難な状況で、様々なトラブルの解決に直面している人も多いはずです。そうした問題の対処に迫られているマネジャーにとって、マニュアル的な方法論を否定するミンツバーグ教授のマネジャー論は納得がいく部分が多いでしょう。

 では、ミンツバーグ教授がマネジメント強化のために実践すべきとしていることは何なのか。その答えが本書の第6章にある「私の観察によれば、優れたマネジャーは、振り返りを重んじているケースが多かった」という指摘です。「自分の経験から学び、いろいろな選択肢を試し、ある選択肢がうまくいかなければ、別の選択肢を試してみるのだ。こうした振り返りを実践するには、ある種の謙虚さが必要とされる」。

 このミンツバーグ教授のいう「振り返り」は具体的にどんなものかについて、同教授の協力の下、人事コンサルティング会社のジェイフィールが「リフレクション・ラウンドテーブル」という名称のファシリテーションサービスを提供しています(関連記事)。そこで、「マネジメント向上に役立つ振り返り」はどうファシリテーションすればよいのかなど、“ミンツバーグ教授お薦めのマネジメント内省術”に関する基本的な小テストをジェイフィール取締役重光直之氏に出題してもらいました。気軽にチャレンジしてみてください。

(統合コンテンツ事業部)


【問1】

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【解説】