中国でも掃除機が普及し、家電量販店では、さまざまなタイプの掃除機が登場しはじめた。中国メーカーと外資系メーカーがシェア争いを繰り広げるなか、ハイアールが“独自技術”をうたう変わり種掃除機をリリースしたので早速試してみた。

白物家電にも独自技術の波が!

 中国在住とはいえども、日本人家庭では家に上がるときに靴を脱ぐため、まめに掃除機をかける。逆を言うと、家の中を土足で歩き回る中国人の家庭では、掃除はほうきのみで済ませるのが一般的だった。ところが習慣が変わってきたのか、近年、掃除機の出荷台数が増加の一途をたどり、昨年は8478万台の掃除機が中国市場向けに出荷されたという。家電量販店でも掃除機コーナーが当たり前になり、紙パック型、スティック型、サイクロン型、ロボット型など、さまざまなタイプの掃除機を見ることができるようになった。

 最近、「世界初の技術搭載」をうたい文句にした中国製品をよく見かける。スマートフォン関連で特によく目にするキャッチフレーズなのだが、ハイアールから「世界初の技術搭載」をうたった掃除機「ZBBW600-0101B」が登場した。

 ZBBW600-0101Bの価格は600元(約1万700円)。同社の小型クリーナーが150元(約2700円)から、紙パック型が260元(約4500円)から、サイクロン型が370元(約6600円)からあることを考えると、ちょっと高めだ。この掃除機、世界初をうたうだけあってデザインが斬新。ダイソンのコードレススティッククリーナーのようにも見えるし、三菱電機の名掃除機「風神」にも似ている。かっこいいデザインはいいが、覚えてもらいやすいニックネームを付けたほうが良かったかもしれない。

家電量販店の白物家電売り場。掃除機売り場も定着しつつある
家電量販店の白物家電売り場。掃除機売り場も定着しつつある
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ライトセーバーっぽく演出。うたい文句は「未来からやってきた」
ライトセーバーっぽく演出。うたい文句は「未来からやってきた」
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 製品の前に、まずはうたい文句の数々を紹介しておこう。「ハイアール10年の技術が詰まった超マイクロモーター搭載」「持ち運べるほど小型軽量」「多くのパーツが水洗い可能で交換不要」「操作が簡単」であるという。また、ヘッドおよびノズルとして「カーテン用ヘッド」「フローリング用ヘッド」「送風機構付きフローリング用ヘッド」「ソファー用ヘッド」「クモの巣取り用ヘッド」「多機能ブラシ付きヘッド」「隙間ノズル」の7種類が付属する。ハイアールは「これで床やソファーに散らかったほこりやたばこの吸い殻、果物の皮、ヒマワリの種なども残さず吸い取れる」と中国の消費者にアピールしている。