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 2016年9月14日、iPhoneの新システム「iOS 10」がリリースされた。さまざまな新機能が組み込まれているが、おなじみのロック画面も大きく変更している。最初に使ったとき、戸惑う人は多いだろう。そこで、新しいロック画面をすぐに使いこなすために覚えておきたい方法を紹介する。

【1】iPhoneを手前に傾けるだけで画面オン

 iOS 10では「手前に傾けてスリープ解除」機能が追加された(対応機種はiPhone 6s/6s Plus、iPhone SE、iPhone 7/7 Plus)。テーブルに置いたiPhoneを手に取ったり、iPhoneを手前に傾けたりする動作だけで画面がオンになる。一見地味だが、操作全体に影響する機能なので、はじめに紹介する。

 これまではロック画面の通知を確認するためにホームボタンを押すと、指紋認証でロックも解除され、通知を見逃してしまうことがあった。Touch IDの性能が向上したiPhone 6s/6s Plusでは特に発生しやすい。だが、iOS 10「手前に傾けてスリープ解除」機能を使うとこの問題を解消できる。

 この機能は、ホーム画面の「設定」→「画面表示と明るさ」とタップして表示される画面で「手前に傾けてスリープ解除」で、オン/オフできる。バッグに入れているときなど、不意の動作で勝手に画面がオンになる現象が気になる場合は、オフにしておこう。同機能に対応していない機種では、この項目は表示されない。

 ちなみに「手前に傾ける」とは、iPhoneの上部を少し持ち上げる動作だ。横に傾けても画面はオンにならない。不思議なことに、画面を下にしてテーブルに置いた状態からひっくり返して上にする場合は、横回転でも画面はオンになる。

 またiPhoneを素早く動かして続けているときにはオンにならない。単純に縦回転、横回転の動作を判別してオンになるわけではないようなので、不意な動作でオンになることは、ある程度避けられそうだ。

iOS 10を6s以降の機種に入れると、iPhoneを手前に傾けると画面がオンになる。この機能は、ホーム画面の「設定」→「画面表示と明るさ」とタップして表示される画面で「手前に傾けてスリープ解除」で、オン/オフできる
iOS 10を6s以降の機種に入れると、iPhoneを手前に傾けると画面がオンになる。この機能は、ホーム画面の「設定」→「画面表示と明るさ」とタップして表示される画面で「手前に傾けてスリープ解除」で、オン/オフできる
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【2】ロック解除を「触れるだけ」に変更する

 基本操作に関する重要な変更点をもうひとつ。iOS 10では「スライドでロックを解除」が廃止され「ホームボタンを押してロック解除」になった。Touch IDが有効になっていれば、ホームボタンを押したときに指紋認証でロック解除され、ホーム画面が表示される。有効になっていなければパスコード入力画面が表示される。

 一方、ボタンを物理的に押したくない場合は、Touch IDは有効にしておき、ホーム画面の「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「ホームボタン」とタップして表示される画面で「指を当てて開く」をオンにするといい。これによってiOS 10でも、iOS 9と同じくホームボタンに触れるだけでホーム画面が表示できる。ボタンを物理的に押さなくてもいい。

iOS 10では、「スライドでロックを解除」が廃止され「ホームボタンを押してロック解除」になった
iOS 10では、「スライドでロックを解除」が廃止され「ホームボタンを押してロック解除」になった
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ホーム画面の「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「ホームボタン」とタップして表示される画面で「指を当てて開く」をオンにすると、iOS 9のようにホームボタンに触れるだけでロックを解除できる。このとき、Touch IDは有効にしておく必要がある
ホーム画面の「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「ホームボタン」とタップして表示される画面で「指を当てて開く」をオンにすると、iOS 9のようにホームボタンに触れるだけでロックを解除できる。このとき、Touch IDは有効にしておく必要がある
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