リオ五輪を前に、フルHDを超える高精細の「4Kテレビ」が急速に普及している。4Kテレビの最新トレンドやコストパフォーマンスが高い機種の選び方、今のおすすめ製品をAV評論家の折原一也氏が解説する。
【はじめに】
- 平均価格が2万円以上値下がり
- HDRと有機ELがトレンド
【4Kテレビの選び方】
- 4Kテレビは3つに分かれる
- 画質はバックライトで決まる
- 高音質を選ぶならサイド型かバー型
- 映像配信への対応や録画機能は?
【おすすめ製品】
- 高性能・高機能モデルや、コストパフォーマンスが高いモデルなど、7機種を紹介
平均価格が2万円以上値下がり
2016年8月5日に開幕するリオ五輪を前に、薄型テレビから4Kテレビへの買い替えを検討している人も多いだろう。
今のテレビの売れ行きを見ると、特に大型テレビで4Kテレビへのシフトが鮮明だ。
デジタル製品の市場動向を調査しているGfKジャパンによると、2016年5月時点でのテレビ市場全体における4Kテレビの売上比率は21%と、1年前の11%から2倍弱に伸びている。46インチ以上の市場では実に74%が4Kテレビを選択していて「大型テレビを選ぶなら4Kが当たり前」となってきた。
4Kテレビの平均価格も、2016年5月時点で17万9000円となり。1年前の20万円強から2万円以上値下がり。より手の届きやすい価格になっている。
HDRと有機ELがトレンド
そんな4Kテレビの売り場では「HDR」がトレンドとなっている。HDRとは「ハイダイナミックレンジ」の略で、映像の最大輝度を拡大して、よりリアルな映像美を見せる技術である。
HDR対応のテレビは2015年から登場していたが、2016年6月に4K&HDR映像に対応した「UltraHD Blu-ray」のハリウッド映画タイトルが登場。Netflixなどネットの映像配信でもHDR対応作品の配信を開始しており、実用化が進んでいる。
一方、2016年4月にはHDR画質をより鮮明に表現できる有機ELテレビ「LG OLED TV」シリーズが韓国メーカーLGエレクトロニクスより発売され、液晶だけではなく「有機EL」という選択も現実的なものとなってきた。