スマホゲーム「Pokemon Go(ポケモンG0)」が世界的にヒットしている(関連記事:シリコンバレーでも「ポケモンGO」が人気沸騰、大人が昼間から街をゾロゾロ)。米国では配信開始後1週間で利用者数ランキング1位になり、1日の平均利用時間はFacebookやTwitterを超えたなどと報道されている。米調査会社のサーベイモンキーは「米国史上最大のモバイルゲーム」と評した。日本でも2016年7月21日、公開が始まった(関連記事:ポケモンGOの国内配信が開始)。

 このポケモンGOを、任天堂などと共同開発するのが米ナイアンティックだ。ナイアンティックは米グーグルの社内ベンチャーが独立してできた企業で、Ingressという位置情報ゲームも開発している。こちらもヒットアプリで、ポケモンGOのベースになっている。ナイアンティックのCEO(最高経営責任者)であるジョン・ハンケ氏はグーグルに在籍中、「グーグルマップ」や「グーグルアース」など、地図サービスの責任者を務めていた人物である。

 このヒットメーカー、ハンケ氏のリーダーシップ論が興味深い。個性的なエンジニアたちを率いるため、“禅”の考えを取り入れているのである。

 筆者が運営に携わっている会員制サービス「日経ITイノベーターズ」では、2016年4月に開催した会員向けセミナーでハンケ氏を招へいし、リーダーシップ論やチームマネジメント方針などについて講演してもらった。ハンケ氏はゲーム関連のイベントなどでたびたび来日するが、リーダーシップ論などについて講演したことはこのときが初めてだったという。

 以下では、ハンケ氏のリーダーシップ論について説明しよう。日経ITイノベーターズ会員に配布しているDVDから、ハンケ氏の講演を抜粋した動画も以下に用意したので、併せてご覧いただきたい。

動画●日経ITイノベーターズが2016年4月26日に開催した「イノベーターズ・オープン・フォーラム」での、米ナイアンティック、ジョン・ハンケCEOの講演