外出しようとしたとき、「あれ、カギはどこに置いたっけ?」「スマホはどこだ?」と戸惑ってしまうのはよくあること。また、傘をどこかへ置き忘れてしまう人も少なくないだろう。
大事なモノの置き場所を忘れたり、どこかで落としてしまったりするのは仕方のないことだが、いざ探してみるとなかなか見つからないのは困ったもの。そんなとき、モノ探しを手助けする便利ガジェットとして最近注目を集めているのが「スマートタグ」と呼ばれる製品だ。
ソニーと投資ファンド「WiL」のジョイントベンチャーであるQrio(キュリオ)が現在、クラウドファンディングサイト「Makuake」で支援を募っている「Qrio Smart Tag(キュリオスマートタグ)」もそのひとつ。2016年9月に製品が出荷される予定だ。
モノが見つからないときの強い味方
スマートタグとは、Bluetoothを内蔵した小型のガジェットのことだ。スマホと連携することで、Bluetoothを経由してブザーを鳴らしたり、スマホのGPS機能を活用して位置情報を記録できる機能がある。
この機能を使えば、スマートタグのありかをブザーで探せるほか、落とした場合にはその位置情報をスマホアプリ上のマップで確認できるようになる。そのため、スマートタグをカギやバッグ、傘などに付けておけば、忘れたときに位置が分かるというわけだ。
また、スマホと接続状態にあれば、スマートタグのボタンを押してスマホを鳴らすこともできる。スマホが見当たらない場合でも、慌てることなく簡単に見つけられるのは非常に便利といえる。
ソニーのデザインチームが担当
海外メーカーをはじめとして、スマートタグはすでにいくつか存在しており、機能的に見ればQrio Smart Tagもそれらと大きな違いはない。ブザーを鳴らしたりスマホのGPSで位置情報を確認したりできる点は共通だ。
しかし、Qrio Smart Tagが他のスマートタグと大きく異なるのはそのデザイン性の高さと言える。デザインはソニーのデザインチームが担当していることもあり、いかにもガジェットといった感じの雰囲気がない。シンプルでポップな見た目がとてもオシャレで愛らしい。男女を問わず、誰でも思わず使ってみたくなるデザインだ。
実際、そのデザイン性も注目されたのか、Qrio Smart Tagのクラウドファンディングは、開始後1カ月とたたずに1200人を超える支援者から800万円以上を集めるなど、人気は高い。他のスマートタグ製品ではここまでの支援を得られなかったことをふまえれば、大きな関心を集めているのは一目瞭然だ。
筆者自身もこのデザイン性に惹かれ、クラウドファンディング開始当日にさっそく1個購入を申し込んだ。少し前に傘を失くして大変な目にあったので、いまから到着が待ち遠しくて仕方がないくらいだ。
そこで今回は、Qrio製品開発部の岩瀬優氏のコメントを織り交ぜつつ、誕生の経緯やデザインの秘密など、Qrio Smart Tagの魅力を深掘りしてみたい。