「Galaxy S7 edge」のすごいところを取り上げた前回に続き、今回はがっかりした点を紹介する。購入する時点で徹底的に情報を集めているので不満は少ないのだが、それでも実際に使ってみると、意外な点で「こんなはずではなかった」と思うものだ。特に僕の場合は、仕事柄いろいろなスマートフォンをレビューしているので、他の機種の優れている点も頭に入っている。非常に厳しい視点で判断するために、がっかりポイントも多くなるわけだ。

現在は純正のふた付きケースを使用中。窓が付いていて、電源ボタンを押すと日付けなどが分かる
現在は純正のふた付きケースを使用中。窓が付いていて、電源ボタンを押すと日付けなどが分かる
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使って分かった、ディスプレイの意外な欠点とは

 Galaxy S7 edgeのディスプレイは、iPhoneなど他のスマートフォンと2つの点で異なっている。まずは、液晶ではなく有機ELを採用している点。有機層が発光するため、バックライトが不要で、よりくっきりと明るく表示できるメリットがある。

 しかも、有機ELディスプレイは消費電力が少なくて済む。Galaxy S7 edgeでは、バッテリー容量が増えたこともあって、新たに「Always On Display」という機能が搭載された。これは、電源をオフにしていても、常に画面に時刻などを表示するというもので、就寝時に枕元に置いて使いたいときには確かに便利だ。バッテリー駆動時間への影響もほとんど気にならない。ただ、僕のようにカバーを付けているとあまり意味はない。

 さて、Galaxy S7 edgeのディスプレイで気になるのは色合いだ。明るく美しいのはいいのだが、写真を表示するには派手過ぎるように思える。しかも、コントラストの問題なのか、黒が締まり過ぎていて、暗い部分が暗くなり過ぎるように僕は感じるのだ。ただ、これは好みの問題だし、何を表示するかにもよる。僕自身も、ウェブページを見るときなどは、見やすいと思っている。

 むしろ問題なのは、画面のエッジ部分が丸みを帯びていることだ。ベゼルが細くて格好がいいのだが、例えば、写真を表示すると、両脇がトリミングされたかのように見えてしまう。画面の端ギリギリにボタンが配置されているアプリでは、操作しづらいこともある。以前使っていた「Galaxy Note edge」では、エッジスクリーンは片側のみだったので、画面を回転すれば問題なかったのだが、両端とも丸みをつけたGalaxy S7 edgeではそうはいかない。

 また、Galaxy Note edgeでは、エッジにランチャーを表示して便利に使えたが、Galaxy S7 edgeのエッジスクリーンはいただけない。ランチャーや天気の表示などに使えるのだが、もはやエッジの部分を飛び出して、画面の右側を利用するだけになっている。これでは、エッジを利用する意味がない。

 エッジを丸めたディスプレイは、デザイン的には素晴らしく、また大画面ながらコンパクトに使えるというメリットもある。とはいえ、それが生かし切れているかというと疑問だ。Galaxy Note edgeよりも機能としては劣っていると思う。

有機ELの省電力を生かして、常時点灯のAlways On Display機能が搭載された
有機ELの省電力を生かして、常時点灯のAlways On Display機能が搭載された
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iPhone 6s Plusとの比較。個人的には、Galaxy S7 edge(右)のディスプレイは派手過ぎると思う
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iPhone 6s Plusとの比較。個人的には、Galaxy S7 edge(右)のディスプレイは派手過ぎると思う
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iPhone 6s Plusとの比較。個人的には、Galaxy S7 edge(右)のディスプレイは派手過ぎると思う
エッジスクリーンは、ランチャーや天気の表示に使えるが、画面の右部分を利用しているにすぎない。Galaxy Note edgeのほうが、はるかにエッジスクリーンを活用していた
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エッジスクリーンは、ランチャーや天気の表示に使えるが、画面の右部分を利用しているにすぎない。Galaxy Note edgeのほうが、はるかにエッジスクリーンを活用していた
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エッジスクリーンは、ランチャーや天気の表示に使えるが、画面の右部分を利用しているにすぎない。Galaxy Note edgeのほうが、はるかにエッジスクリーンを活用していた
画面を目一杯使うゲームなどは、エッジの部分が見づらかったり操作しづらかったりする
画面を目一杯使うゲームなどは、エッジの部分が見づらかったり操作しづらかったりする
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