格安スマホ・格安SIMの欠点は、通話料が割高なことだ。そこで通話料を大幅に節約できる割引サービスを総まとめ。用途別のおすすめサービスや、最も得する使い方を解説する。

[画像のクリックで拡大表示]

大手キャリアより通話料が高くなることも

 MVNO(仮想移動体通信事業者)各社が提供している格安スマホや格安SIMは、ドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルなどの大手キャリアよりも安い通信料金でスマートフォンを利用できる。

 しかし通話料については、大手キャリアのほうが得になる場合もある。MVNOの格安SIMにおける通話料は、どのキャリアも30秒当たり20円と横並びだが、これは大手キャリアが通話定額プランを導入する前の通話料と同じで割高。電話を掛ける頻度が多いユーザーが格安SIMに移った場合、かえって毎月のコストが上がってしまう可能性がある。

 例として、最もユーザー数が多いMVNOであるNTTコミュニケーションズの「OCN モバイル ONE」の「110MB/日コース」(月額1600円)と、NTTドコモの「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」+「spモード」+「データSパック」(月額6500円)を比較してみよう。

 両プランの通信料の差額は、月額4900円。だがドコモの「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」は通話定額プランなので、何分掛けても通話料は掛からない。一方、OCN モバイル ONEの「110MB/日コース」は30秒ごとに20円の通話料が掛かる。すなわち、2時間2分30秒以上(1日当たり4分)の通話をすると、カケホーダイプランよりも割高になってしまうのだ。

 MVNOごとに料金プランが異なるので、一概に「何分以上通話をすると割高」とは言い切れないが、1日4分程度の通話発信なら意外と掛けてしまう範囲だ。また、大手キャリアには家族間の通話を無料にしたり、同じキャリア同士の通話料を時間帯限定で無料にしたりといった通話従量制プラン向けの割引施策もあるが、MVNOにはそれも無いのが難点だ。

 だが、慌てるのはまだ早い。格安スマホや格安SIMの通話料を半額程度まで減らせる通話料割引サービスが多数ある。これらのサービスを賢く使えば、通話の多いユーザーでも料金を大幅に下げることができるのだ。