イマイチ人気の出ないウエアラブルデバイスで唯一、気を吐いているのが、子供用のスマートウオッチです。それには中国ならではの事情があります。
スマートウオッチが中国で売れている理由とは!?
中国では、スマートフォンと連動するウエアラブルデバイスの中で、最も勢いがあるのが子供用のスマートウオッチだ。最先端の製品はネットショップでしか買えないのが中国の常識だが、子供用のスマートウオッチは、携帯ショップや書店にも置かれるほど身近な存在。都市部の小学校では、1クラスで何人かは着けている。今はまだスマートウオッチユーザーは子供の中でも少数派だが、一気にステータスアイテム化していくかもしれない。
スマートウオッチが人気となっている理由は、中国では通学中に子供が誘拐されるというリスクがあるから。ある調査によると、毎年20万人の子供が失踪しており、そのうち子供が無事に解放されたケースは0.1%にすぎないという。GPS内蔵で子供の居場所が分かるスマートウオッチは、防犯の意味で選ばれているわけだ。
需要があれば新規参入する企業が増え、価格だけでなく品質面でも競争が起こるのが今の中国。スマートフォンメーカーの小米科技(シャオミ)や華為技術(ファーウェイ)、中国3大ネット企業の1つ騰訊(テンセント)といった著名で旬な企業も、それぞれ子供用スマートウオッチを投入した。