「文章作成力の低下がITベンダーやシステム部門の生産性を落としている」。プロジェクトマネジャーやSEを対象に文章作成の指導をしている豊田倫子氏は、システム開発・運用が抱えている課題についてこう指摘します。

 システム開発・運用プロジェクトで最も多くの時間が割かれている作業は、「文章の作成(添削や修正作業含む)」と言われています。要件定義書や仕様書といった“堅い”文章だけでなく、電子メールによる確認事項や作業指示などがあってはじめて、システム開発・運用の仕事が回っていくからです。

 正しく伝わらない文章は、開発・運用作業の“手戻り”やシステムの設計ミス、プログラムのバグが混入する原因となります。そして、IT人材の文章作成力が低下した結果、ITベンダーやシステム部門Tの生産性が落ちている、というわけです。

 皆さんは正しく伝わる文章を書けますか。また、部下に対して適切な指導はできますか。今回の「週末スペシャル」では、文章に関するクイズを出題します。問題作成は『伝わる文章の「構成・執筆・査読」力向上講座』の講師も務めている豊田氏です。では早速、チャレンジしてみましょう。


【問題】

 以下に作業手順書の一部を示します。問題点はどこにあるでしょう。また、修正案も考えてみましょう。

 (1)専用アプリを使ってサーバーに接続する
 (2)ファイルをダウンロードする
 (3)ダウンロードしたデータからエラーを取り出し保存する

正解と解説は次のページです。