ドングルとはもともと、特定のソフトウエアを利用するときにUSBポートに挿す小型の機器をいいます。我々は、「ソフトウエアプロテクター」と呼んでいます。
ソフトウエアプロテクターは、購入したソフトウエアのライセンスの数だけ付属します。ライセンス数以上のパソコンにソフトウエアをインストールしても、ソフトウエアプロテクターがなければ起動できないので、不正利用を抑止する効果があります。30年ほど前に使われ始めて、当時はパラレルポートに挿すタイプが一般的でした。またMacintoshでは、パソコン本体とキーボードの間に取り付けたりしていました。
最近では、ドングルと呼ぶ機器の範囲が広くなっています。例えば、ユーザー認証に使うセキュリティ情報を収めたUSB機器や、USBポートに接続するBluetoothのアダプターもドングルと呼ぶことがあります。以前は、パラレルポートに接続する機器や、PS/2キーボードをUSBポートに接続するケーブルもドングルと呼ばれました。ドングルは、ソフトウエアプロテクターの形状に似ているもの全般の呼称になったようです。
ドングルという呼称の由来は、我々もわかりません。旧レインボウ・テクノロジーズ(2004年に米セーフネットが買収)に在席したドン・ゴール(Don Gall)氏に由来するという話は誤りです。これは、1990年の販促キャンペーンにおける我々のジョークが元になっており、販促で使われた同氏の写真も創業者の一人のものでした。