米Appleが今年(2015年)6月末に世界100カ国以上で開始した音楽ストリーミングサービス「Apple Music」の課金が順次始まった。

 同サービスでは3カ月間の無料トライアル期間を設けているため、これまですべてのユーザーが無料で同サービスを利用してきた。だがいち早くサービス開始当日に利用を始めたユーザーは、9月30日をもって無料期間が終了。自動更新をオンにした人を対象にこの日から課金が始まった(写真)。

写真●2015年9月30日から順次課金が始まった「Apple Music」(出典:Apple)
写真●2015年9月30日から順次課金が始まった「Apple Music」(出典:Apple)
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 Apple Musicを巡っては、先ごろ同社のEddy Cueインターネットソフトウエア/サービス部門担当上級バイスプレジデントが、「サービス開始から約1カ月でユーザー数が1100万人になった」と述べ、その好調ぶりをアピールしていた。米New York Timesによると、この1100万人という数はAppleの競合である英Spotifyの有料会員数の半数を超え、約1カ月の成果としては上々と評価するアナリストもいる。Spotifyが7500万人(うち有料会員は2000万人超)の会員を獲得するまでに7年かかったからだ。

 だが、同紙をはじめとする米メディアは、この時点におけるユーザーはすべてが無料利用のため、同サービスに対する評価が明らかになるのは、課金が始まってからだと指摘していた。

 Apple Musicの利用料金は、個人メンバーシップが1カ月9.99ドル(日本では980円)、家族6人までがそれぞれのApple IDで利用できるファミリーメンバーシップは同14.99ドル(日本では1480円)。だが果たして、こうした料金を毎月支払い、音楽を楽しもうという人がどれだけいるのか、音楽業界を中心に議論の的になっていると、米メディアは伝えている。

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