米IDCがこのほどまとめた、スマートウオッチや活動量計などのウエアラブル機器市場に関する統計調査によると、2015年1~3月期に世界で出荷されたこれら機器の数は、前年同期の3倍に当たる1140万台に達した。これにより、ウエアラブル機器の世界出荷台数は8四半期連続で前年実績を上回った。

 1~3月期は年末商戦も終わり、消費者向け電子機器の販売が一段落する時期。そのため出荷台数の伸びは減速するが、ウエアラブルは勢いが続いているという。IDCによると、このことは消費者の関心の高まりと、様々な機器が市場に出回っていることを示している。新興国市場の需要も高まっており、メーカー各社はそうした新たな需要に対し意欲的だと、IDCは指摘している。

 2015年1~3月期の世界出荷台数をメーカー別に見ると、最も多かったのは米Fitbitの390万台。これに次いだのが中国Xiaomi(小米科技)の280万台で、そのあと米Garminの70万台、韓国Samsung Electronicsの60万台、米Jawboneの50万台と続いた。同四半期は、これら上位5社の合計シェアが約75%となり、前年同期の約66%から拡大した(図1)。

図1●ウエアラブル機器のメーカー別世界出荷台数推移(2014年Q1~2015年Q1)出典:米IDC
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図1●ウエアラブル機器のメーカー別世界出荷台数推移(2014年Q1~2015年Q1)出典:米IDC

Apple Watch、4~6月期は首位に浮上か

 ただこの統計には、米Appleのスマートウオッチ「Apple Watch」は含まれていない。この機器の販売が始まったのが2015年4月24日だったからだ。これについてアナリストらは、6月初旬時点でAppleはApple Watchの700万台を受注し、6月末までに約500万台を出荷できる見通しだと指摘していた(米CNET)。もしこの観測が正しければ4~6月期の世界ウエアラブル機器統計でAppleはFitbitを上回り、一気に首位に浮上するのかもしれない。