海外メディアの報道によると、米Amazon.comはこのほど、ドローン(小型無人機)を使って、商品を配達する様子を米国で初めて、一般の人々の目の前で披露した。

Amazonの「Prime Air」、米で初披露

 同社は2017年3月20日に、米カリフォルニア州パームスプリングスで「MARS 2017」と呼ぶ、機械学習、ホームオートメーション、ロボット、宇宙探査に関するカンファレンスを開催したが、ドローンのデモは、その会場で行われた。

(出所:米Amazon.com)
(出所:米Amazon.com)
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 YouTubeに公開されたビデオには、会場の敷地上空に1機のクワッドコプターが現れ、芝生の上に敷かれた目印のシートに着地後、Amazonのロゴ入り段ボール箱を下ろして離陸する様子が映されている。

 この段ボール箱の中身は、ボトル容器に入った日焼け止め剤で、荷物の重量は1.8キログラムほど。これが果たして、Amazonで実際に注文されたものがシステマチックに自動配送されたものなのか、あるいは単なるシミュレーションなのかは定かではない。しかし米Recodeの記事によると、このドローンは、Amazonのソフトウエアによって完全自立飛行した。また日焼け止め剤は、このドローンによって複数のカンファレンス参加者に届けられたという。

 Amazonが「Prime Air」と呼ぶ、ドローンを使った商品配送システムの構想を発表したのは2013年12月だった。同社はこのプロジェクトで、重さ約2.25キログラムまでの商品を注文から30分以内に顧客に届けることを目指している。

 その後同社は米国で試作機やシステムの開発を行い、商用ドローン屋外テストの許可を米連邦航空局(FAA)に申請したり、飛行区分に関する提言を行ったりしてきた。