「世界モバイル利用動向調査 2015」(以下、モバイル動向調査2015)を基に、「スマホ(スマートフォン)シフト」や「IoT(Internet of Things)」などの市場動向を読み解く本連載。第1回と第2回では、日本人のスマートフォン最新機種に対する購買意欲が、他国と比べて低い様子を解説してきた。今回は、利用傾向をみていく。

起きたその時から、夜寝るまで「スマホ中毒」日本人 

 日本は欧州の他の調査対象国に比べて、「スマホ中毒」ともいえる人々が多い調査結果が得られた。図1は「起床してから携帯電話を確認するまでの時間は?」という問いに対する回答の結果。日本では、「起床後直ちに」携帯電話を確認していると回答した割合が20%、「5分以内」と回答した利用者の割合も20%である。インドやブラジル、中国など比べると低いが、イギリス、フランス、ドイツなどの欧州の国々と比べると2倍以上となっている。

図1●起床してから携帯電話を確認するまでの時間は?
図1●起床してから携帯電話を確認するまでの時間は?
[画像のクリックで拡大表示]

 寝る前も直前までスマホを操作している傾向が強い。図2は、「携帯電話を確認してから就寝するまでの時間は?」という質問に対する結果だ。日本では15%の人が就寝直前までチェックしていると回答している。イギリス、フランス、ドイツと比べると約2倍。欧州各国に比べて、情報を入手するためにスマホに依存している人が多いわけである。

図2●携帯電話を確認してから就寝するまでの時間は?
図2●携帯電話を確認してから就寝するまでの時間は?
[画像のクリックで拡大表示]