メディアを取り巻く環境が大きく変わりつつある。スマートデバイスやソーシャルメディアの急速な普及が、インターネット上における映像コンテンツ消費を加速させている。この先日本はどのようなメディア環境へと変遷していくのか。デジタルシフトで先行する米国の動きは、日本市場の先行きを占う一助になるはずだ。グローバル調査を基に米国映像コンテンツ市場の動向を解説しながら、日本のデジタルメディアの近未来を占ってみたい。
グローバル調査から読み解くデジタルメディアの近未来
目次
-
危惧する声、全体の75% IoTにおける個人情報管理を考える
「世界モバイル利用動向調査2015」(以下、モバイル動向調査2015)をひもとく連載の最終回は、「IoT(Internet of Things)」の日本市場における現状と、一般消費者の意識について読み解きたい。
-
10人に2人が起床直後にチェック 「スマホ中毒」すぎる日本人
「世界モバイル利用動向調査 2015」を基に、「スマホ(スマートフォン)シフト」や「IoT(Internet of Things)」などの市場動向を読み解く本連載。第1回と第2回では、日本人のスマートフォン最新機種に対する購買意欲が、他国と比べて低い様子を解説してきた。今回は、利用傾向をみていく。
-
スマホ中古市場が立ち遅れている日本市場 データで打開策を探る
第1回では、モバイル機器の最新機種に対する購買意欲が、ほかの国や地域と比べてかなり低い日本市場の様子を解説した。最近のスマートフォン(スマホ)は十分に高性能で、3年前の機種でも実用上で困らずになってきたためだ。そこで第2回では、日本人の購買意欲を高める方法を考えてみたい。
-
最新スマホを買わない日本人 世界調査で浮かび上がった新事実
「スマホ(スマートフォン)シフト」や「IoT(Internet of Things)」といった考え方が、ビジネスの現場や一般消費者の生活に浸透しつつある。街を歩く人々が手に持つのはスマホだらけになり、スマホが搭載するブラウザーやアプリで情報収集することが多くなってきた。
-
デジタルメディアの覇権を握るのは誰か
ソニーをはじめデジタルメディアの覇権争いに参加する企業は多い。だが、米国と日本では環境が違う。日本ではOTTプレーヤーの新勢力台頭よりも、むしろコアなファンを持つエンタメ事業者を巻き込んだ既存事業者間の競争が最も現実的な近未来と言える。
-
米オバマ大統領を巻き込むネットワーク中立性とは
動画配信が当たり前のものとなっていくことに呼応して、特に米国で大きな議論を巻き起こしつつあるのが「ネットワーク中立性」の問題だ。日本でも放送局各社がインターネットの活用に本腰を入れ始める中、トラフィックの増大は避けられず、インターネット産業が何かしらの変化を迫られる可能性が高まりつつある。
-
「Netflix」の衝撃、米国で何が起きているのか
有料放送の文化が根付いていない日本。コンテンツの魅力度を高めなければならない有料放送事業者にとって、地上波が強い日本の市場環境は厳しい。だが、近い将来更に手ごわい競合との戦いを強いられるかもしれない。そう、米国で急成長中のNetflixである。
-
モバイル先進国だった日本の凋落
デジタルメディア、特に映像メディアを取り巻く環境は今後どう変遷していくのか。グローバル調査から見えてくる日本は、スマートデバイスの普及が遅れ、テレビのオンライン化への期待感も薄い、デジタルメディア後進国の姿だ。