新年おめでとうございます。本年もITproをはじめ、日経BP社の技術系雑誌、そして日経パソコンをよろしくおねがいします。

 昨年はソニーや東芝によるパソコン事業のリストラ発表、パソコン販売台数の大幅減などパソコン業界には暗いニュースが目立ちました。年末には円高でパソコン価格も上昇し、パソコンの販売減にさらに拍車をかける可能性が指摘されています(日本経済新聞の関連記事:パソコン相次ぎ値上げ NECなど、円安で部材費上昇)。

 パソコン市場をマクロにとらえると、こうした逆風を否定できませんが、個々の製品や技術をミクロにみると今も新しい話題が多く、まだまだパソコンは進化しているのが分かります。そこで本記事ではまず、パソコンの世界に今年どのようなトレンドが予想されるのか、注目のキーワード「ベスト10」を発表します。

 昨年と同様、本誌の新春1月12日号の「2015年はこうなる! パソコン未来予測」という記事でまとめました。そこに出てくるトピックを中心に編集部で独自にランキングしました。記事の最後で今年の日経パソコンの編集方針も説明します。

1位)Windows 10登場

 今年はパソコン普及の起爆剤となった「Windows 95」の出荷からちょうど20年目です。今年の注目は何といっても、年内にも発売される予定のWindows次期バージョン「Windows 10」でしょう。8.1から9を飛ばして一気に10にアップするのも、それだけWindows 10には大きな「飛躍」の意味が含まれているようです。

 Windows 7までのようなスタートメニューが復活し、マウスでも操作しやすくするほか、従来は全画面表示だったWindowsストアアプリもウインドウ表示できるようにするなどの改良が加えられます(写真1)。発売まで多くの人による「10待ちの買い控え」が発生するかもしれませんが、Windows 10発売を契機に、市場が活性化することを期待したいところです。

写真1●Windows 10(評価版)のデスクトップ
写真1●Windows 10(評価版)のデスクトップ
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