前回と今回は、「Hello World」プログラムを通じて、コーディング作業における実践的なノウハウを解説しています。

1. Hello Worldを作ってみよう!
2. 時間に応じて、挨拶を変えてみよう
3. 挨拶をしゃべってもらおう(WebSpeechAPIを利用してみよう)
4. 作成済みのUI部品を適用してみよう(再利用のための部品化を検討してみよう)

 1と2が前回、3と4が今回です。

3. 挨拶をしゃべってもらおう(WebSpeechAPIの利用)

 動画の再生や、音声出力など、多彩な表現も、HTML5の魅力の一つです。「WebSpeechAPI」を利用すると指定した文字列を読み上げることができます。ただし、iOSは7以降、Androidはバージョンによっては非対応です。 先ほどの例に、挨拶を読み上げるボタンを追加してみましょう。

図1●挨拶をしゃべってもらおう(WebSpeechAPIの利用)
図1●挨拶をしゃべってもらおう(WebSpeechAPIの利用)

3-1. 最初の実装

 HTMLに読み上げ機能を呼び出すボタンを設置します(図2)。また、実際に読み上げを行う関数は別ファイルに記述し、HTMLから読み込みます(speak.js、図3)。 読み上げ処理を呼び出す際は、音声のスピードや音量、ピッチなどを指定できます。ここで定義した関数は名前空間(itpro.sample.util)を指定して公開します。

図2●コード例:WebSpeechAPI利用版(index.html)
図2●コード例:WebSpeechAPI利用版(index.html)
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図3●コード例:WebSpeechAPI利用版(speak.js)
図3●コード例:WebSpeechAPI利用版(speak.js)
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