今回と次回は、「Hello World」という多くのプログラム言語を学ぶ際に用いられる、ユーザー操作に応じて挨拶を返すという簡単な仕様を元に、これを改編していくことで、コーディング作業における実践的なノウハウ、考慮点を身に付けていきます。

1. Hello Worldを作ってみよう!
2. 時間に応じて、挨拶を変えてみよう
3. 挨拶をしゃべってもらおう(WebSpeechAPIを利用してみよう)
4. 作成済みのUI部品を適用してみよう(再利用のための部品化を検討してみよう)

 以上の順番で、お話を進めます。1と2が今回、3と4が次回です。なお、掲載しているプログラムのソースコードは以下からダウンロードできます。

http://www.htmlhifive.com/ja/media/itpro/201509/download/itpro-sample-helloworld.zip

 また、以下のURLから実際のデモにアクセスできます。

http://www.htmlhifive.com/conts/web/view/media/itpro-201509

1. Hello Worldを作ってみよう!

 Webアプリは、HTML、CSS、JavaScriptファイルで構成されます。HTMLはWebサーバーにホストしURLを付与することで、Webブラウザーで表示できます。まずは、以下の記述を.htmlファイルとして保存し、Webブラウザーからアクセスしてみてください(図1)。

 なお、Webサーバーの準備など、開発を始めるための環境の準備は、以下の記事を参考にしてください。

 参考記事:手軽にHTML5/JavaScript開発を始めるための環境構築法

図1●コード例:Hello World
図1●コード例:Hello World
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 文頭の、<!docType html>で、HTML5ベースで記述されていることを宣言しています。ページ内のボタンのonclick属性の中で、ボタンをクリックしたときに実行する関数を指定します。

 onclickの中ではdocument.getElementById()を使って取得したオブジェクトのtextContentやstyleプロパティを変更することで、DOM要素の見た目を変更しています。上記のサンプルへアクセスし、ボタンを押すと“おはようございます!”と表示されたかと思います(図2)。

図2●Hello Worldを作ってみよう!の実行例
図2●Hello Worldを作ってみよう!の実行例
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