本特集は、次世代Web標準である「HTML5」を使って業務システムを構築するために必要な情報や役立つ情報を解説します。連載の第1~5回では、業務システムがどのように見やすく使いやすいものになるかを紹介すると共に、開発を効率的に進めるための道具や留意点などをみてきました。
- 第1回 HTML5による業務システム開発に踏み出そう
- 第2回 HTML5でここまでできる!入力補助からオフライン実行まで
- 第3回 データ可視化のための三種の神器「チャート&グリッド&図形」
- 第4回 HTML5を使った実際の開発の進め方
- 第5回 HTML5の広がりとこれから
ここからしばらくは「実践編」として、具体的な業務システムを想定し、HTML5を利用するとどのようにに高い表現力や操作性が実現されていくか、コード例を交えながらより具体的にみていきます。
開発を始める前に、考慮すべき点を棚卸し
実践編では、連載の第4回で触れた「HTML5×開発の一回り」の図中、主に実装フェーズにフォーカスしてお話を進めます(図1)。
一般のシステム開発と同様に、HTML5を使った企業システム開発においても以下の作業を繰り返します(図2)。
1.コーディングする
2.実行する(デバッグする)
3.コードを共有する
1.から3.の繰り返しをいかに円滑に進めるかで、開発のスピードが変わってきます。たくさんのメンバーが分担し、並列で開発を進めることが前提の企業システム開発において、開発の効率化とスピードアップのために、事前に準備しておくとよいドキュメントや開発環境を以下にまとめます。