この連載では、先が見えない「暗闇プロジェクト」を任された場合に参考になりそうなヒントやノウハウを紹介している。

 プロジェクト計画はちょっとした気遣いで、伝わりやすくなったり、伝わりにくくなったりする。どんな言葉を使うか、どんな体制を取るか、何を重視するか、などポイントは様々ある。この点に関する三つのセオリーを紹介する。

セオリー1
計画書の「名詞」を「動詞」に翻訳する

 プロジェクト計画書に出てくる「名詞」を「動詞」に翻訳する。暗闇プロジェクトではこの姿勢が欠かせない。これがセオリーの一つめである。

 例えば「体制」「会議体」といった名詞からは、動きや変化は感じられない。「計画」にも固定化したイメージしかなく、変化するという意味合いは含まれていないように感じられる。だからこそ「計画は修正されるべき」といった言い方になる(図1)。

図1●名詞からは動きや変化は感じられない
図1●名詞からは動きや変化は感じられない
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 だが実際のところ、イメージ通りに動きや変化がないかというとその逆である。