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脱出! 暗闇プロジェクト

指示が意図した通りにメンバーに伝わったら、むしろ驚け

暗闇ならではのメンバーマネジメントの肝(中)

本園 明史 2016/07/06 日経コンピュータ

 この連載では、先が見えないプロジェクトを「暗闇プロジェクト」を担当するマネジャーにとって参考になりそうなヒントやノウハウを紹介している。

 前回(部下はマネジャーのようには決して考えない、期待しても無意味)から、「暗闇」でのメンバーマネジメントを取り上げている。今回も、二つのセオリーを紹介したい。

セオリー1
時には指示をあいまいにするのも手

 マネジャーのD氏はイラついていた。中途で入社したU氏に対してである。

 U氏の学歴や職歴は申し分ない。発言や質問の内容から、地頭の良さがうかがえる。問題は、言われた仕事しかしないことだ。

 「次の打ち合わせのための資料を作成してくれないか」などと明確に指示を出すと、U氏は確かに言われたことはする。ただ、それだけである。「これはどうなった?」と付随する作業について尋ねると、まず間違いなく「指示になかったので、やっていません」と答える。

「お前はロボットか?」

 あるとき、DマネジャーはU氏に対して「○○の分野で重要な位置を占めている会社について、まとめておいてほしい。例えば、A社やB社、C社だ」と指示を出した。

 Dマネジャーは「もし○○の分野でこの3社以外に重要な会社があれば、指示を出さなくても追加でその会社の情報もまとめてくれるはず」と考えていた。普通なら、上司の指示に漏れがあると思ったら、「D社やE社も含めておいた方がいいですよね」などと確認するものだ。しかしU氏は指示通り、3社に関してしか調べなかった。

 U氏が作った資料を見て、Dマネジャーのイメージと違っていたので、作り直しを命じたこともある。すると、U氏は「指示ではこういうイメージだったではないですか」と反論する。Dマネジャーは口には出さなかったものの、「お前はロボットか?」と心の中でおもわずつぶやいた。

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