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脱出! 暗闇プロジェクト

部下はマネジャーのようには決して考えない、期待しても無意味

暗闇ならではのメンバーマネジメントの肝(上)

本園 明史 2016/07/05 日経コンピュータ

 この連載では、先が見えないプロジェクトを「暗闇プロジェクト」を担当するマネジャーにとって参考になりそうなヒントやノウハウを紹介している。

 現場のマネジャーにとって、メンバーマネジメントをいかにうまく進めるかは非常に重要だ。今回からしばらく、「暗闇」で役立つなメンバーマネジメントのセオリーを紹介したい。

セオリー1
メンバーはメンバーの論理で考える、あなたのようには考えない

 チームリーダーのA氏は非常に真面目で、同時に厳しい倫理家である。口に出したことは必ず守る。自分の中でこうと決めた倫理の枠組みを持っており、たとえ顧客であっても、その枠組みから外れた行動や言動は許せない。

 こうした性格のせいで、顧客とたびたびトラブルを起こす。内容は「こう言ったではないですか」「そんなことは言っていません」という、よくあるものだ。ただ、A氏の場合、特に自分の主張に確信がある場合は顧客に対して一歩も譲ろうとしなかった。

 別のチームでリーダーを務めるB氏には、言った言わない程度のことで顧客とトラブルを連発するA氏のことが理解できない。B氏は戦略家で、目的のためには手段を選ばずというドライな姿勢で仕事に臨んでいる。

 A氏の目には、B氏は「自分の哲学を持たない、いい加減な人間」に映った。一方、B氏はA氏のことを「会社よりも自分の哲学を優先しており、組織人としては失格」と感じていた。

A氏のわがままで生じた様々なトラブルを、B氏が尻ぬぐい

 このA氏とB氏が同じプロジェクトに参加することになった。それぞれ異なるチームのリーダーを務める。

 プロジェクトのマネジャーを務めるN氏は、A氏とB氏の性格や考え方が全く合わないことは理解していた。しかし、リソースが潤沢でないなかで、プロジェクトに充てられる要員には限りがある。相性が合う、合わないといった程度の問題で「この組み合わせでは体制を組めない」などという言い分は到底、上層部には通用しない。

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