2つのExcelファイルがあるとしましょう。内容はだいたい同じなのですが、一体、何がどう編集されているのかが分からなくて困ったという経験はありませんか。

 これは、社内で共有フォルダーなどに置いて管理しているExcelファイルにありがちです。誰かがファイルを編集して、どこをどう編集したのか分からなくなっているということはないでしょうか。

 また、似た状況に、外付けハードディスクにバックアップしてあるExcelファイルをローカルにコピーしたときに、内容の似たファイルが複数あり、開いてみると同じに見えるのです。更新日やファイルサイズが違っており、何がどう違うのか分からないという場合です。

 プログラマーの間では「数日前にプログラムを書いた自分と、今ここに居る自分は全くの別人である」と言います。どういうことかと言うと、プログラマーは1日のうちに膨大な行数のプログラムを書くので、数日前に何を書いたのか全く覚えていないという意味です。Excelを使って、オフィス仕事をしている方も同じようなものではないでしょうか。日々、膨大な数の文書や表を作成・編集する必要があるので、しばらく前にどこをどう編集したかの記憶は、大抵あやふやになっていることでしょう。

 テキストファイルであれば、テキスト比較プログラムを使うことで、比較的簡単に文章の差異を比較することができます。ところが、Excelでは、ファイル形式がバイナリー形式となっているので、比較するのは容易ではありません。

 そこで、どうするのかと言うと、ExcelファイルをCSVファイルなど、テキストを基本とした方式に変換することで、比較が可能になります。また、ExcelをCSVに変換して自動的に比較するというプログラムを作っておけば操作も簡単です。今回作るのは、Excelファイルを比較し、その結果を表示するプログラムです。

簡単にExcelファイルを比較して、結果を一覧で表示します
簡単にExcelファイルを比較して、結果を一覧で表示します
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