日々の仕事で使う書類を、テーマごとに分類して整理するのではなく、最後に使った書類を常に棚の手前にしまうようにする「押し出しファイリング」をご存じですか。これは、野口悠紀雄氏が著書『「超」整理法』で提唱した単純な整理術です。

 この整理方法が優れているのは、手軽に実践できることです。棚から出して使った書類を分類したり元あった場所にしまったりはしません。使ったものをそのまま棚の手前側にしまうだけなのです。とにかく「書類を出してきては手前に戻す」を繰り返します。これによって、よく使う書類が手前に並び、使わない書類は棚の奥の方に押し出されていきます。よく使う書類が手前にあるので、効率の良い書類の出し入れができるだけでなく、不要な書類が棚の奥に追いやられますので、処分対象の書類を自動的に選別することができるのです。筆者も、もう長年この「押し出しファイリング」をいろいろな分野で実践しています。

 この整理方法は、パソコンでは手軽に実践できます。というのも、ファイルを更新日時で並べ替えるだけだからです。フォルダーの表示方式を「詳細」にし、更新日時の文字の書かれたタブをクリックするだけです。これにより、最近使ったファイルが上の方に表示されます。

 例えば、マイドキュメントの中など、すぐにたくさんのファイルでいっぱいになってしまいます。更新日時で並び替えるなら、最近使ったファイルをすぐに探すことができます。

表示方法を「詳細」にして、更新日時で並び替えます
表示方法を「詳細」にして、更新日時で並び替えます
[画像のクリックで拡大表示]

 ところが問題があります。一つのフォルダー中のファイルに限って言えばこの方法で良いのですが、複数のフォルダーにまたがっている場合には、なかなか使った順に一覧を見ることはできないのです。

 そこで今回は、登録された任意のフォルダーにある複数のファイルを使った順に一覧表示して並べるプログラムを作りたいと思います。

複数フォルダーを横断して最新のファイルを列挙します。初期状態では、デスクトップとマイドキュメントの中のファイルに適用します
複数フォルダーを横断して最新のファイルを列挙します。初期状態では、デスクトップとマイドキュメントの中のファイルに適用します
[画像のクリックで拡大表示]