誰にでも「よく使う文書ファイル」の一つや二つはあるものです。それは文書ファイルで定期的に少しずつ書き換えて使うというものだったりします。人によっては、商品を出荷するときに付けるお礼状だったり、アイデアのメモだったり、その日に行う作業の備忘録であったりするでしょう。
しかし、日々ファイルを書き換えていると、「あれ? 前はどうだったかな?」とか「間違えて上書きしちゃった!」など、さまざまな理由で以前の内容に戻したいと思うことはないでしょうか。今回作るのは、その文書ファイルを世代管理するためのツールです。変更されたファイルの内容をZIPファイルに圧縮しつつ記録するので、以前の状態を取り出すことができます。
また、ツール制作を通じて、JavaScript(WSH/JScript)でZIP圧縮する方法も紹介します。
ドラッグ・アンド・ドロップで世代管理するツールの使い方
「ファイルをドラッグ・アンド・ドロップすることで世代管理を行うツール」の仕組みは単純です。定期的にファイルが更新されたかどうか調べて、更新されていれば、そのファイルの内容をZIPファイルに追加するというものです。
まずは、こちらからプログラムをダウンロードしてください。そしてファイルを解凍してください。プログラムの扱い方は以下の手順の通りです。
(1)世代管理したいファイルを、アーカイブに含まれる「ファイル登録.wsf」にドラッグ・アンド・ドロップします。これにより、そのファイルが世代管理の候補に追加されます。
(2)そして、定期的に「世代作成.wsf」をダブルクリックで実行します。すると、ファイル名に関連したZIPファイルが作成され、そのZIPファイルにその日時の名前でファイルの内容が格納されます。
(3)以前のファイルの内容を見たい場合には、ZIPファイルを開いて、その中にある日時の書かれているファイルを取り出します。