さまざまな仕事を自動化するバッチ処理をJavaScriptで書こうと思ったときに外せないのが「Node.js」です。本稿では、Node.jsを使い始めるのにあたって、必要となる基本的な手順を紹介します。

ファイル検索ツールを作ってみよう

 前回は、Node.jsのインストールから、簡単なファイル一覧の書き出しツールを動かすところまで紹介しました。Node.jsを使えば、仕事を自動化するために、ちょっとしたツールを、ささっと作ることができるという雰囲気を味わうことができたのではないでしょうか。今回は、ファイル処理にフォーカスをあてて、ファイルの横断検索ツールを作ってみます。

さまざまなファイル処理を実現する「fsモジュール」

 さて、前回、簡単に紹介したのですが、Node.jsで、さまざまなファイルに関する機能を実現するには、fsモジュールを利用します。fsモジュールには、ファイル情報の取得や、ファイルの読み書きや、ディレクトリの作成や削除、ファイル名の変更など、さまざまなメソッドが用意されています。

 ちなみに、fsモジュールに関する詳しいマニュアルは、Webで参照することができます。

Node.js Documentation > File System
https://nodejs.org/api/fs.html

 このマニュアルを見ると、同じ機能を持つ命令が二系統用意されているのに気づきます。例えば、ファイルにデータを保存するメソッドには「fs.writeFile()」と「fs.writeFileSync()」の二つがあります。Node.jsでは非同期処理が基本となっており、fs.writeFile()が非同期処理であり、fs.writeFileSync()は同期処理のメソッドです。いったい、非同期処理とは何でしょうか?