さまざまな仕事を自動化するバッチ処理をJavaScriptで書こうと思ったときに外せないのが「Node.js」です。本稿では、Node.jsを使い始めるのにあたって、必要となる基本的な手順を紹介します。

Node.jsとは?

 Node.jsは、オープンソースで開発されている、JavaScriptの実行エンジンです。Windows/Mac OS X/Linuxと有名なOS上で同じように動かすことができます。Webサーバー上で動くスクリプト言語として有名です。しかし、仕事を自動化するためのバッチ処理のためのスクリプト言語としても、非常に使い勝手が良く、人気のスクリプト実行環境です。

 もともとJavaScriptは習得が容易なスクリプト言語でありながら、柔軟性が高く、初心者から上級者まで使われています。もし、そのJavaScriptを使って、日々の仕事を自動化することができれば便利でしょう。それで、Windowsは、バッチ処理をJavaScriptで記述するために、JScriptというスクリプトエンジンを標準搭載していました。もちろん、JScriptでも簡潔にバッチ処理を書くことができて便利なのですが、Windowsでしか動かないことや、機能を拡張するためには、他のプログラミング言語の力を借りる必要があるなど、いくつかの問題がありました。これに対して、Node.jsは、主要なOSで動かすことができ、最新のJavaScriptの仕様に準拠しており、拡張性も高いのが特徴です。

 しかも、Node.jsにはパッケージマネージャーのnpmが標準添付されており、自分が必要とする機能を手軽に追加できる仕組みのが整っています。例えば、PDFを生成したいと思った時には、pdfkitというパッケージを追加すれば、Node.jsにPDFを生成する機能を追加できるという具合です。

 本稿では、Node.jsを使ってバッチ処理を記述するときに欠かせない基本操作に加えて、Node.jsでバッチ処理を行うためのテクニックを紹介していきます。