JavaScriptは強力なプログラミング言語です。2015年に標準仕様として提案された「ES2015(ES6)」では、クラスが定義できるようになったり、より簡潔に無名関数が記述できるようになったりと、大幅に利便性が向上しています。本稿では、その最新仕様をより分かりやすく紹介します。

 一回目の今回は、ES2015(ES6)登場の背景について紹介します。

ES2015の登場背景

 最近、JavaScript業界で話題になっていることと言えば、ES2015と呼ばれる新しいJavaScriptの規格についてです。この新しい規格では、大幅に言語機能が強化されて、これまでJavaScriptを使っていて不便だと感じていた部分がずいぶん改善されました。この変更によって、JavaScriptの生産性が大きく向上します。

ECMAScript2015の言語仕様のサイト
ECMAScript2015の言語仕様のサイト
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ECMAScript 2015言語仕様
[URL] http://www.ecma-international.org/ecma-262/6.0/

 とは言え、実際のところ、これまでにも、何度かJavaScriptの言語機能について、大きな仕様変更の提案が行われて来ました。そもそも、JavaScriptが登場した時、Webブラウザー上で計算したり、画面に動きを与えるJavaScriptは画期的で、あっという間に、いろいろなブラウザーに実装されるようになりました。