徐々に熱を帯びてきた女性部長4人の座談会。いよいよ「女性リーダー」のお話に。アベノミクスで掲げる女性活用、内閣ではすったもんだがありましたが、IT企業ではいかに?

司会 皆さんはそれぞれの会社で初めて、女性として広報部長に就任されたわけですが、その理由やご自身の強みは何だとお考えでしょうか。

冨岡 正直、自分が部長になった理由はなかなか分からないものです。タイミングということに尽きるような気がしています。とにかく与えられたミッションを全力で頑張るということが大切かなと。

野呂 畑違いからの異動ということもあって、「なぜ、私なんですか?」と上長に聞いてみたことがあります。

(一同、ちょっとどよめき。「聞いたんですか!」)

野呂 コーポレートコミュニケーション部長はこれまで代々、コンサル出身の方でしたが、私はシステム出身なので、システム部門との人脈を期待されていることが分かりました。

 とはいえ、広報経験は全くないわけです。それについても、「あなたの常識でやってみて」と言われました。慣れた人では気づかない新しい発想で、広報の仕事を変えていくことが私の仕事なのかなと。今、そのために社内外の方々のご意見に耳を傾けながら、一生懸命、ステークホルダー視点で、物事の本質を捉えようと考えています。

「“なぜ私なんですか?”と上長に聞いたことがあるんです」と告白した野村総合研究所の野呂直子コーポレートコミュニケーション部長(右)。「直接聞いたんですか!」と驚く伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の渡邊香織広報部長(写真撮影:村田和聡、以下同)
「“なぜ私なんですか?”と上長に聞いたことがあるんです」と告白した野村総合研究所の野呂直子コーポレートコミュニケーション部長(右)。「直接聞いたんですか!」と驚く伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の渡邊香織広報部長(写真撮影:村田和聡、以下同)