2015年も残すところあと数週間。米Appleの2015年は新しいハードウエアに恵まれた1年となった。2015年を振り返ってみる。

 1年以上前の2014年9月にアナウンスされていた「Apple Watch」は約700万台を売り上げ、ウエアラブルデバイスの一大勢力を急速に作り上げることに成功した。弱点と言われたバッテリー持続時間の短さは、「ユーザーが夜寝る前に充電器につなぐ」という「習慣」によって解決するしかない。それでも購入前に弱点と言われたほど、購入後にこの点を問題視する声は大きくなっていないようだ。

 2015年3月にアナウンスされた「MacBook」は、「プレミアムサブノート」と呼ぶべきディスプレイと価格帯の新製品だった。CPUにCore Mを搭載してとにかくコンパクトさを追求するのは良かった。だが「USB-C(USB Type-C)」という半年以上たってもあまり使い勝手が向上しない新しいポートの搭載については、「理想的だが現実的ではない」という評価をせざるを得ない(関連記事:新しい入力デバイスに見る、Lightningの勢力拡大とUSB Type-Cの不透明さ)。

 もう一つMacの話題を続けると、「iMac」で、いよいよRetinaディスプレイを備えるラインアップが整った年でもあった。27型の5Kディスプレイモデルは2014年末に登場していたが、2015年には21.5型のRetina 4Kディスプレイモデルもそろえた。高解像度を利用したいがデスクのスペースが限られる日本の家庭やオフィスには、27型よりもフィットするサイズだと言える。