米Appleは2015年9月9日(現地時間)にサンフランシスコで開催したスペシャルイベントで、「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」「iPad Pro」「Apple TV」「Apple Watch」の新製品を披露した(関連記事)。本連載では数回にわたって、イベントの写真も交えて、ポイントを紹介する。

 今回はiPhone 6s、iPhone 6s Plusのカメラ機能について(写真1)。スマートフォンのカメラ機能は、画面の美しさ、バッテリーの持続時間と並んで、最重要機能の一つであり、分かりやすいアピールポイントになる。

写真1●Appleの新製品発表イベントにて、iPhone 6s/6s Plusのカメラ機能の紹介
写真1●Appleの新製品発表イベントにて、iPhone 6s/6s Plusのカメラ機能の紹介

 iPhoneのカメラは、シャッターを押すだけで美しい写真が撮影できるという機能を追求してきた。だが実は、スペック面では必ずしも最先端ではなかった。

ようやく1000万画素超え

 競合他社は既に2年前から1000万画素を超えるセンサーを採用したスマートフォンをリリースしている。一方でiPhoneは2011年から、800万画素のセンサーを採用し続けてきた。画素数を増やすのではなく、センサーのサイズを拡大したり、HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)機能を実装したり、測光やフォーカスのスピードの高めるなどの工夫を施してきた。

 iPhone 6s、iPhone 6s Plusでは、いよいよ1200万画素センサーを採用し、画素数アップを“解禁”した。もちろんAppleは「スペックがすべてを語るわけではない」という姿勢を崩していないだろう。ただ、4Kビデオへの対応など、センサーのスペックアップの必要があったことも事実だ。