米Appleは、2015年第3四半期決算を発表した。前年同期比で大幅増収増益の好決算となった(関連記事:Appleの4~6月期決算、iPhoneの販売台数35%増、中国市場112%増)。だが、多くの人々が注目していた「ある数字」が、「競争を避けるために」という理由で発表されなかった。

 ある数字とは、Apple Watchの販売台数。Appleが投入したiPad以来の新カテゴリーの製品ということで、人々は初動を具体的に知りたいと考えていた。発表しないところを見ると、Appleが思うほどの成果を上げていないのではないか、という憶測をしたくなるのは筆者だけであろうか。

 CEO(最高経営責任者)のTim Cook氏は決算発表の場で、Apple Watchの販売台数は「期待以上」と述べている。「競争を避ける」という理由が、スマートウオッチ市場を意識しているのか、既存の時計市場を意識したものなのかは分からない。

アナリスト予測の平均は400万台

 販売台数が非公開となっているApple Watchについて、メディアや調査会社などが様々な予測を出している。例えばFortuneは興味深いリポートをまとめている。Apple Watchの販売台数の予測に関する一覧表を作り、その平均を出した。

 これによると、7月7日までに出された10件のアナリスト予測の平均は454万台だったが、7月19日までに出された27件の平均は407万台まで引き下げられている。この400万台前後という数字は、他の予測と照らし合わせても妥当な数字だと言えそうだ。