米アップルは2016年6月に開催した世界開発者会議「WWDC 2016」(関連記事)で、テレビに接続するセットトップボックス「Apple TV」向けの最新OS「tvOS」を披露した(写真1)。
アップルは、2015年9月に「A8プロセッサ」を搭載し、フルHD出力とアプリに対応したApple TVを発売してから、「テレビの未来はアプリが創る」というキャッチコピーを添えてきた。Apple TVはテレビに接続してアプリを楽しむデバイスであるため、必然的に、映像やゲームを楽しむアプリが主流になる。「テレビの未来」を掲げるには、そこからいかに脱却するかが課題となる。この点は、tvOSの新版が登場しても変わらない。
映像を楽しむデバイスとしては、米国ではかなりいい線まで行っている。「Amazon Primeビデオ」以外の米国内の主要ビデオストリーミングサービスがApple TV向けにアプリを用意。Netflix、Hulu、Crunchyrollといったスマートフォンやタブレットでおなじみのサービスのほか、ABC、CNBC、HBO、ESPN、MLB.comといった地上波・ケーブル放送局のアプリもそろっている(写真2)。