米Appleが開催した2016年3月21日(現地時間)の「iPhone SE」「iPad Pro」発表イベント(関連記事:写真で見るアップル新製品、小型の「iPhone SE」は質感高く好印象)で、一つ分かったことがある。それは、「なぜiPhoneやiPadのカメラは、出っ張らなければならないか」だ。

 多くの人々がこれまで指摘してきたように、「iPhone 6」以降、そして今回のiPad Pro 9.7型モデルでは、アンテナ部に当たるDの字型の線(通称「Dライン」)以外のデザイン要素を背面から排除され、すっきりしている。にもかかわらず、カメラの出っ張りがあるのはアンバランスだった。

写真●カメラが出っ張る「iPad Pro」9.7型(左)と、フラットな「iPhone SE」
写真●カメラが出っ張る「iPad Pro」9.7型(左)と、フラットな「iPhone SE」
(撮影:松村 太郎)
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 iPad Pro 9.7型にケースなどを装着せず机に直接置き、指や「Apple Pencil」で操作をすると、当然ながら「カタカタ」と不安定に揺れる。しかし、iPhone SEのカメラは、出っ張りがなく、「iPhone 5s」と同じようにフラットな背面を維持した(写真)。