写真1●会場となったベルン大学の美しいメインビルディング
写真1●会場となったベルン大学の美しいメインビルディング
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 年に一度開催されるオープンソースのオフィススイート「LibreOffice」の祭典、LibreOffice Conference。2014年は9月3日〜5日の3日間、スイス、ベルンのベルン大学を舞台に開催されました(写真1)。ベルンはドイツ語圏に属するスイス第4の都市で、こじんまりとしていますが美しい街であり、ベルン大学もまた非常に美しい会場でした。

 そこにLibreOfficeの開発者、コミュニティーメンバー、サポート企業、そして若干のエンドユーザーの計100人以上が集い、毎日活発な議論を交わしました。今年は日本からの参加者は筆者一人だったため、筆者の目から見たLibreOffice Conference、そしてLibreOfficeコミュニティーの現状をお伝えします。

新たな展開を見せるThe Document FoundationとLibreOffice

 今回のイベントのローカルチームリーダーであるベルン大学のMatthias Stürmer氏と、LibreOfficeをホストする非営利財団であるThe Document Foundation(以下TDF)のBoard of Directorsの議長(Chair)であるThorsten Behrens氏によるオープニングトークでLibreOffice Conferenceは始まりました(写真2)。

写真2●オープニングトークをするTDFのBoD、Thorsten Behrens氏
写真2●オープニングトークをするTDFのBoD、Thorsten Behrens氏
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 その後、TDFのAdvisory Boardから、米GoogleはOpen Source Programs OfficeのJeremy Allison氏、米CloudOnを率いるShachar Binyamin氏、英CollaboraのMichael Meeks氏から、それぞれキーノートスピーチがありました。

 Allison氏は、Googleがどのようにオープンソースに貢献しているのかを、いくつかの実例、例えばGoogle Summer of Code(GSoC)や、ODFの規格を策定する団体OASIS ODF Technical Committeeへの参加などの例を挙げました。ユーモアのある語り口で、しばしば会場の爆笑を誘っていました。