厳しい寒さが続くこの季節、日常生活の中で、どうしても気になるのがインフルエンザやノロウイルスといった流行性の疾患。マスクをした人、咳をしている人、ぐったりしている人などが近くにいるのを見て「まさか」と思うことはよくある。そこで注目されるのが、こうした疾患の流行状況に関する情報提供。直接的な予防策になるわけではないが、生活者や家族などが対策を講じるうえでは重要だ。

 インフルエンザの流行状況は、厚生労働省が毎週、公表している。ただし、これは10日ほど前までの患者報告数を地域別にまとめたもの。急速に広がることを考えると、10日前の情報では物足りない。

 これを補うには、患者自身あるいは家族などの行動、つまりライフログを集約して統計値をとるのがいい。これなら、ほぼリアルタイムに近い状況が見える。代表的なのがTwitterでのつぶやき。インターネットでの検索などもそうだ。

 実際、これらの行動から、風邪の流行状況を導き出しているサービスがある。一例がエスエス製薬の「カゼミル+(プラス)」。Webサイト上で、地域(都道府県)ごとにどのような症状の風邪が流行しているのかを確認できるサービスである(写真1)。

写真1●エスエス製薬が提供している「カゼミル+」
写真1●エスエス製薬が提供している「カゼミル+」
Twitterの公開情報を基に、どんな風邪が流行しているかを見える化する。都道府県別に確認できる。
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 カゼミル+ではTwitterでのつぶやきを地域別に抽出・集計し、さらにその内容を解析して「喉の痛み」「鼻水・鼻づまり」「熱」というように症状別に分類して画面に表示する。これを見ると、つぶやきの内容から、どのような疾患が流行しているのかがうかがえる。