自分や家族が重篤な疾患にかかった場合、誰もが適切な病院あるいは医師にかかりたいと考える。ただ、経験のない疾患にかかったときや、慣れない土地で体調を崩したときは、適切な病院の選択が難しい。こうした場面で役立つサービスが登場しようとしている。オープンデータに基づいた病院選択支援サービスだ。

 体調が優れないなどの場合は、まずかかりつけの病院に行くか、近隣でよく知られている病院を選ぶだろう。ただ、それとは別の病院を探したい場面もある。例えば、

・健康診断や人間ドックで疾患が見つかった

・離れた場所で暮らす親族の病院を探したい

・かかりつけの病院では原因が分からず詳しい検査をしたい

・複数の疾患があり総合的に見てもらえる病院が必要

・都市部で治療を受けた後、地元で療養のための病院を探したい

・転居後や旅行中など土地勘のない地域で病院を探したい

といった場面である。

 とはいえ、適切な病院探しは案外難しい。周囲に相談したり、インターネットで病名と病院名で検索したりすれば、何らかの情報は得られるが、あくまでも口コミの範囲でしかない。重篤な疾患の場合は特に、病院や医師の実績、治療方針や治療後のケアなどについて詳細を知りたいところだ。基礎となる情報は多く公開されている。ただそれぞれは断片的で、そこから判断することは容易ではない。