日経BPコンサルティングは、2020年にかけた企業ICTの変化を探るため、企業のシステム部門のほか経営・利用部門の勤務者を対象とした調査を2014年7月に実施した。その結果、様々なトレンドが明らかになった。

 企業情報システムが新たな方向に向かう中で、ユーザー企業がICTベンダーを選ぶ際の「目線」も変化し始めている。ICTベンダーの選定時の重視点として、これまでは「自社での利用実績が豊富」が50%超と最多だった(図1)。

図1●ICTベンダーの選定時重視点(全般的特性)
図1●ICTベンダーの選定時重視点(全般的特性)
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 これに対して、今後は「コストパフォーマンスが高い」がトップである。加えて、「コンサルティング能力が高い」「顧客指向である」「ICTの先進的な利用事例を提案できる」などが、これまで以上に重視される。

 さらに今回の調査では、ICTベンダーを選ぶ際に、どのような分野に強いことを重視するかも尋ねた。これまでは「サーバーなどのハードウエア」が48.0%でトップ(図2)。ただし今後は25.9%に減少する。代わって、今後大きく伸びるのがクラウド。クラウド重視はこれまでの12.9%から、今後は3倍以上の39.0%に上る。

図2●ICTベンダーの選定時重視点(強い要素や分野)
図2●ICTベンダーの選定時重視点(強い要素や分野)
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