「好易通」というメーカーの「無敵雲8」という電子辞書がすごい。電子辞書なのにAndroid搭載で、Android搭載機器なのにAndroid機器あるあるが通じない斬新な機器だ。そんな未来に生きる無敵雲8を購入、2回にわたってレポートする。

Android OS搭載の電子辞書が登場

 中国のメディアによると「スマートフォンの進化が停滞しつつある」らしい。低価格化や薄型化、大画面化、チップの高速化が進み、中国メーカーの製品でも驚くほど高品質になったが、確かに、以前に比べると変な意味でも尖った製品はなくなったように思う。

 ところが、スマートフォン売場ではなく、電子辞書売場にものすごく冒険的なAndroid端末を発見した。電子辞書や子供用の学習機をリリースしているメーカー「好易通」の電子辞書「無敵雲8」だ。無敵雲8はキーボードが付いたクラムシェル型Androidデバイスであり、恐らく、電子辞書では不動の人気を誇るカシオ製品の対抗馬としてリリースされたものであろう。

 「無敵雲8」は、CPUには1.0GHzのシングルコアのCortex A8を、OSにはAndroid2.3を搭載した、世代的にはかなり古い製品だ。実は筆者自身も、去年から製品の存在を知っていたのだが、当初の価格は3000元(約5万円)と、電子辞書としてはあまりに高く、自腹で購入する気にはなれなかった。

 しかし最近、家電量販店で1000元ちょっとで販売されているのを発見。通常、旧モデルのレビューは許されないのだが、無敵雲8以降、中国本土でAndroid搭載の電子辞書は登場していない。息の長い製品にして孤高の存在ということで、思い切って購入した。

好易通の電子辞書では上位機種となる「無敵雲8」
好易通の電子辞書では上位機種となる「無敵雲8」
[画像のクリックで拡大表示]
日本語の辞書も数多く搭載されているとのこと
日本語の辞書も数多く搭載されているとのこと
[画像のクリックで拡大表示]