2014年10月末、アジア・オセアニア地域のICT業界団体で構成する「アジア・オセアニアコンピュータ産業機構(ASOCIO)」の年次総会が、ベトナムの首都ハノイで開催された(写真1)。

写真1●アジア・オセアニアコンピュータ産業機構の年次総会「ASOCIO ICT SUMMIT 2014」
写真1●アジア・オセアニアコンピュータ産業機構の年次総会「ASOCIO ICT SUMMIT 2014」
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 情報サービス産業協会(JISA)の会長として同イベントに出席したNTTデータ元社長で同社シニアアドバイザーの浜口友一氏。同氏にはASOCIOの年次総会の他に、ベトナム訪問の目的がもう一つ存在した。同国最大のICT企業であるFPTコーポレーションの社外取締役として、同社を訪れることだ。

 FPTコーポレーションの取締役会に出席した後は、FPTソフトウェアやFPTインフォメーションシステム、FPTテレコムといった傘下の事業会社にもそれぞれ足を運び、各社の社長などと、経営方針やマネジメントなどについて意見を交わしたという。

 売上高約14億ドル、1万7000人の従業員を抱えるFPTコーポレーションが、浜口氏に社外取締役への就任を打診したのは2014年5月のこと。同社の取締役会は7人で構成し、そのうちの4人を社外取締役が占める。それまで社外取締役を務めていた2人が退任したのを機に、後任を探していた。

 浜口氏とFPTコーポレーションのチュオン・ザー・ビン会長とは、ASOCIO総会の場などで時折、顔を合わせる仲でもある(写真2)。FPTグループのことも、ある程度は知っていたという。浜口氏は、「(打診を受けた)1~2週間後には承諾の意志を伝えた」と振り返る。9月には取締役会で決議し、10月31日に正式就任に至った。

写真2●NTTデータの浜口友一シニアアドバイザー
写真2●NTTデータの浜口友一シニアアドバイザー
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