米アップルが2016年10月27日(米国時間)に発表したMacBook Proの新モデルは、実に4年ぶりとなる大型リニューアルが注目を浴びている(関連記事:「Air」よりもコンパクトに、新MacBook Proの見どころを解説)。

 新モデルの目玉はファンクションキーを横長のタッチスクリーンで置き換えた「Touch Bar」だが、このTouch Barを搭載しないモデルが一足先に発売され、既に店頭にも並んでいる(写真1)。

写真1●筆者は、一足先に出たファンクションキーモデルを購入した
写真1●筆者は、一足先に出たファンクションキーモデルを購入した
(撮影:山口健太、以下同じ)
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 アップルの発表会では、このTouch Bar非搭載モデルがMacBook Airからの移行に向いているとして紹介された。これまで11型のMacBook Airを仕事に使ってきた筆者にはちょうどよいと思い、さっそく自腹で購入してみたのでファーストインプレッションをお届けする。

Touch Bar非搭載モデルは事実上の「新MacBook Air」か

 まずは新MacBook Proの製品構成をおさらいしておこう。画面サイズは13型と15型の2種類で、13型モデルには注目のTouch Bar搭載モデルと非搭載モデルがある。Touch Bar非搭載のモデルはこれまで通りファンクションキーを備えている(写真2)。

写真2●Touch Bar非搭載モデルはファンクションキーを搭載
写真2●Touch Bar非搭載モデルはファンクションキーを搭載
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 ファンクションキーに加えて「ESCキー」もこれまで通りの位置にある。一方、指紋認証の「TouchID」は搭載しない。ログインについては、Apple WatchのユーザーならmacOS SierraとwatchOS 3の新機能として、自動ロック解除を利用できる。

 Touch Barの有無だけでなく、スペックも異なる。名前こそ同じMacBook Proだが、Touch Bar非搭載モデルはMacBook Airで使われてきたTDP(サーマル・デザイン・パワー、熱設計電力)15W版のCPUを搭載しており、その中身は新型のMacBook Airという印象を受けるほどだ。

 価格はTouch Bar非搭載モデルの最小構成で14万8800円(税別)と、新MacBook Proの中で最も安いとはいえ、10万円前後から購入できるMacBook Airよりは確実に高い。だが、Airにはなかった特徴として、新MacBook ProではRetinaディスプレイや16GBまで搭載できるメモリーが注目すべきポイントだ。